【イタリア・アブルッツォの協同組合】ビオディナミ農法を貫くカンティーナ・オルソーニャの哲学

アドリア海から内陸に20km入ったオルソーニャ村に、生産者協同組合 Cooperativa Olearia Vinicola Orsogna（カンティーナ・オルソーニャ）があります。1964年2月29日に35軒のブドウ農家が「地元経済の復興と自然との共生」を目指して立ち上げたこの組合は、現在では加盟農家450名、総面積1400haにまで拡大しました。
オルソーニャは、30年以上前から無農薬栽培を行い、温暖で日照が高い有機栽培に適した環境を活かし、現在では、100％有機栽培を達成しています。特に2005年からはビオディナミ農法を取り入れ、総面積の45％がDEMETER（デメター）認定を取得。2016年にはBiodiversity Friend®認証も取得し、自然との調和を追求しています。
醸造責任者のカミッロ・ズーリが指揮を執り、人為的行為を極力排除した醸造から、ピノグリージョ、マルヴァジア、チェラスオーロ・ダブルッツォ、モンテプルチアーノ・ダブルッツォの4種の人気BIB（バッグインボックス）ワイン「Lunaria」が生み出されています。商品名には、ビオディナミ農法で重要視される「luna（月）」が冠されています。

テロワールを育む！マイエラ国立自然公園麓の特殊なブドウ畑

カンティーナ・オルソーニャのブドウ畑は、マイエラ国立自然公園の麓、標高約450～500mのなだらかな丘陵地に広がっています。マイエラ国立自然公園は、2021年にユネスコ世界遺産（Majella Geopark）に登録された、野生林や特異な高山植物、絶滅危惧種の動物が生息する特別な山塊です。このマイエラ山塊の麓は、古くから人々が自然と共存しながら耕作を行ってきた歴史があります。
標高800mの緩やかな丘陵地にあるブドウ畑は、石灰質岩盤が迫り出す場所もあれば、粘土石灰質土壌に覆われた耕作地もあり、この地域の多様なテロワールを形成しています。ハーブや樫など地中海沿岸と同じ植物相も見られますが、気温はこちらの方が低いのが特徴です。この特殊な環境が、オルソーニャのブドウの個性を育んでいます。

【循環型農業】土壌の活性化と植物病理学者が支える自然なブドウ栽培

カンティーナ・オルソーニャは、自然の力を最大限に活かすための独自の栽培方法を採用しています。畑で使われる植物由来の肥料は、すべて加盟農家の飼育する牛や、休閑期に放牧する羊由来のものが利用されています。この肥しを畑にまくことで、土壌内の微生物が増え、水浸透性や吸収性が向上し、土壌が活性化します。さらに、特定の草の種を撒いて畑に必要な窒素やミネラル、通気性を得たり、ブドウの搾りかすを堆肥にしたり、剪定した枝を砕いて土に撒くなど、栽培に必要な有機成分を自給自足しています。また、病気の発生や予兆、ブドウが弱っている際には、化成品を使用せずにすぐに対処できるよう、植物病理学者（植物のお医者さん）が常勤していることも、オルソーニャならではの徹底した取り組みの一つです。

BIB(バッグ・イン・ボックス)はこんな方にオススメです

■美味しいナチュラルワインをハウスワインとして提供したい飲食店さま
■お値打ちにナチュラルワインを飲みたい方
■飲み終わった瓶の処理に困っている方
など

BIB(バッグ・イン・ボックス)とは、 専用の密閉袋に入ったワインが箱の中に入っています。 必要な分だけ注ぐことができるスタイルです。 ほぼ真空状態でワインを保存できるので、鮮度保持に役立ちます。 また、瓶ではないのでゴミ捨ても簡単です。

このワインの特徴は

淡いイエローの外観から 青りんごや桃、ゼラニウムや花の蜜の芳香性の高いアロマを感じ ます。クリアではありますが熟した果実と上品な酸が交じり合うボ リュームあるワインでミネラルの存在が華を添えてくれます。
イタリア・アブルッツォ州で30年前よりビオで栽培を行う協同組合 が05年よりビオディナミ農法で育てたマルヴァジアを主体にステン レスで30日間発酵、3 ヶ月熟成しました。