西日本最古の歴史を誇るカタシモワイナリーの起源

私たちカタシモワイナリーは、大阪府柏原市に位置し、西日本で最も歴史のある現存ワイナリーです。約1300年前に「智識寺」という大きなお寺があったこの地は、東大寺の大仏様のモデルとなった大仏様が存在し、その鴟尾（しび）には葡萄の刻印が残されています。これが示すように、葡萄は古くから仏教文化とともにシルクロードを渡り、大阪の地にも根付いてきました。

日本人の味覚に合うワイン造りへの挑戦

創業者の初代・利三郎は河内堅下村の斜面を開拓し葡萄産地を築きました。2代目の作次郎は「海外には葡萄を使ったお酒がある」と知り、日本酒の蔵元や杜氏と協力して葡萄酒＝ワインの醸造に挑戦。まだ海外の製法を知らなかったため、日本酒や味噌、酢の技術を応用した独自の醸造方法を編み出しました。これがカタシモワイナリーの原点です。

大阪の気候に適した棚栽培で育てる葡萄

カタシモワイナリーでは、葡萄栽培に棚栽培を採用。大阪の真夏の強い直射日光を遮りつつ、四方から風が通り抜けることで、健康で良質な葡萄が育ちます。これにより、葡萄の味わいを最大限に引き出しています。

環境に配慮した減農薬・有機肥料の栽培管理

自社農園では除草剤を使わず、農薬使用量を一般の三分の一以下に抑える減農薬栽培を実施。肥料には葡萄の搾りかすや天然由来のミネラルを用いるなど、可能な限り有機肥料を使っています。これにより、大阪府のエコ農産物認定を受け、2018年には農林水産大臣賞も獲得しています。

日本文化に寄り添う「日本人のためのワイン」

創業以来変わらぬ想いは「日本人の味覚に合う上質なワインを造ること」。カタシモワイナリーのワインは、大阪の風土と日本の伝統技術が融合した唯一無二の味わいです。海外産ワインとは異なる、日本人のために日本人が真心を込めて醸造するワインとして、長きにわたり愛され続けています。

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大阪産デラウェアでつくる本格スパークリングワイン「たこシャン」

「たこシャン」は大阪で100年以上栽培されてきたデラウェアぶどうを使い、広く知ってもらうために開発されたスパークリングワインです。カジュアルな名前ながら、瓶内二次発酵という最高級の醸造方法で、1本1本手作りで丁寧に製造されています。白い花のような爽やかな香りとバランスのとれたコクのある中辛口で、串カツやたこ焼き、お好み焼きなど大阪の味にぴったり合うのが特徴です。

「たこシャン」の歴史と生みの親

2010年に創業110年のカタシモワイナリー4代目・高井利洋氏が、地元大阪の人々に愛されるよう願いを込めて「たこシャン」と命名しました。60年以上前の先代もスパークリングワインを醸造していましたが、独自の工夫で濃厚な甘口ソースを引き立てる中辛口に仕上げています。手作業でのルミアージュやデゴルジュマンを経て、丁寧に仕上げられるワインです。

大阪ぶどうの現状と未来を支える栽培技術

大阪のぶどう栽培はかつて全国1位の規模を誇り、現在もデラウェアの栽培面積は全国3位を維持しています。しかし高齢化や耕作放棄地の増加など課題も抱えているため、負担を減らす独自の栽培方法を開発。房の整形省略や露地栽培の推奨、減農薬栽培に加え、企業や個人のボランティアの力も借りて、地域のぶどう農家を支えています。

地域と世界をつなぐ「大阪産（もん）」とGI認定

「たこシャン」は大阪産（もん）や地理的表示（GI大阪）にも認定されており、地域の誇りを胸に自信を持って国内外に届けられています。地域限定の原料や伝統の製法を守りつつ、世界のワインファンにも楽しんでもらえるブランドとして成長しています。

日本ネーミング大賞【地域ソウルブランド部門】優秀賞受賞の意義

「たこシャン」は、「たこ焼きに合う大阪産スパークリングワイン」として親しまれ、その独自のネーミングが日本ネーミング大賞の【地域ソウルブランド部門】で優秀賞を獲得しました。このアワードはネーミングの価値向上と産業発展を目指し、著名なCMプランナーやコピーライターなどのプロが審査。地域の生活文化を豊かにするブランドとして高く評価されています。

このワインの特徴は

「ほんまもんをカジュアルに楽しんで欲しい」という思いの元、大阪のぶどう農家と小さなワイナリーが1本1本手造りで瓶内発酵のスパークリングワインを造りました。白いお花を連想させる爽やかな香り。バランスの取れたしっかりとしたコクも感じる中口タイプで、たこ焼きからお食事まで万能に寄り添うスパークリングワインです。